ポリマー・プラスチック製品の不良は、材料中の成分の不均一性に起因することがしばしばあります。また、繊維状、あるいは粒子状等の異物の混入による不具合もあります。こうした問題は、外観上の品位はもちろん、製品本来の機能を低下させるなど、様々な不具合を引き起こします。こうした不具合の原因の究明には、化学的な解析が不可欠ですが、製品上に発生する不良や異物はサイズ的に非常に小さいことが多く、一般的な分析手法では解析が困難になるケースがほとんどです。
顕微 FT-IR LUMOS II は、こうした不良の解析最適なツールのひとつです。赤外分光法の特長である豊富な化学情報を、試料の微小部や異物について与えます。
LUMOS II による製品不良の解析事例: ポリエチレンペレットの中に見つかった茶褐色の異物に関する、LUMOS II を用いた可視観察像と赤外スペクトル:
ポリエチレン正常部の赤外スペクトル(青)と茶褐色異物のスペクトル(赤)。スペクトル検索の結果、異物はポリエステル(PET)であることが判明。
アプリケーションノート: ポリカーボネート板上の異物に関する分析 | |
アプリケーションノート: 包装材に関する不良解析 | |
アプリケーションノート: 繊維試料の顕微定性分析 | |
繊維試料の顕微分析については、こちらのアプリケーションノートをご覧ください。 |
LUMOS II は、すべての可動部を電動化・ネットワーク化することで、これまでにない高度な自動化を実現した、コンパクト一体型顕微 FT-IR です。直観的で操作性に優れるソフトウェアも LUMOS II の特長のひとつです。測定に必要となる機能や操作が、専用のウィザード画面に各ステップごとに表示されますので、オペレータはそれらを順番に確認・操作するだけで、どなたでも顕微測定を確実に行うことが可能です。誰にでも使える優れた操作性とブルカーならではの高い分光性能が、ルーチン分析から研究開発用途まで、活躍の場を選びません。
詳しい情報は LUMOS II のカタログをご覧ください。 | |
大きなワーキングディスタンスを活かした LUMOS II による測定の事例もご覧ください。 |